KRY山口放送

推薦コメント・感想

人も自然も深く愛しあっている。こんなにも心を豊かにさせてくれる作品に出会えたことを感謝します。
椎名誠(作家)
ハンサムなおじいさん、可愛らしいおばあちゃん。見終えた私の心に、あかりが灯っていました。「命の尊厳」を考えました。おじいちゃん、おばあちゃん亡き後にも山の畑を耕す恵子さん、安政さんに幸多かれと祈ります。すばらしい作品を、ありがとうございました。今を生きる多くの人に見て欲しいです。
渡辺一枝(作家)
可愛くて、愛しくて、いっぱい泣いちゃうけど、心が洗われる。生きること。家族やみんなで生きること。自然と寄り添うこと。ここに出てくるじいちゃんもばあちゃんも家族も撮影したひとにも、「ありがとう」と伝えたい。
渡辺葉(翻訳者)
椎名誠さん・渡辺一枝さんご夫妻、娘さんの葉さんが、三人で一緒に作品を観てくださいました。
  • フサコさんの「おじいちゃーん」の声が、今も胸に響いています。涙が止まりません…「真実の愛のカタチ」を教えてくれた作品。こんなにも愛が溢れた作品に出逢えたことに感謝です。私達夫婦も 私達の桃源郷を 見つけたいと思います。 あさみちゆき(歌手)
  • 私の一番好きな 愛の映画 「初恋のきた道」1999年(チャン・イーモウ監督)
    私の一番好きな 愛のドキュメンタリー「ふたりの桃源郷」2016年(佐々木聰監督)
    阿武野勝彦(東海テレビ放送プロデューサ-)
  • 生まれる時と死ぬ時は自立せなしゃーないけど その間で寄り添いあいながら生きることがほんまに自立してる、ということやろなぁ。 家族も自然も大事やで! あゝそれと映画の中で多々素晴らしいベットシーンあるけどこれほど嬉しく泣き笑いしたのは、この映画だけでっせ! 綾戸智恵(ジャズシンガー)
  • 故郷を離れ都会で暮らすものにとって、多くのことを感じ、「生きる」ことを考えさせられる。私の場合、冬の厳しい長野に84歳の母が一人暮らす。せめて冬だけでも東京でと誘うが、母は亡父と過ごした故郷を離れない。この映画を見て母を誘うことをやめ、田中さんの三女夫婦のように、故郷へ還ることを考え始めた。映画でも歌われる♪故郷は「志をはたして、いつの日にか帰る」場所ではなく、「志をはたしに、いつの日にか帰る」場所だった。老親と暮らし山へ還すという、人生最期の仕事がすぐそこまで近づいている。 石井彰(放送作家)
  • 人とは、こんなにも美しい存在だったのか…。人間が持つ 心の力の物凄さを感じました。多くを語らずとも二人の心が家族に伝わり、絆が深まっていく。夫婦とは…、家族とは…、 人とは…、を改めて深く考えさせられました。 川野太郎(俳優)
  • “人間は何かすることがないといけん” 何と美しい夫婦だろう。 何と美しい家族だろう。 妻が夫を、夫が妻を、親が子を、子が親を、全身で想い合って生きている。 映画監督である私に「演出なんていらないよ」と問い掛けられた気分です。 フサコさんの「おじいちゃーん!」という叫び声がずっと心に残っています。 25年間、追い続けたスタッフに敬意を表します。 佐々部清(映画監督)
  • テレビのディレクターは概して、見るからに押しの強そうな人が多い。しかし、山口放送の佐々木聰さんは40代半ばになっても、シャイで、どこか頼りなさそうな青年の面影をとどめている。ヒューマンドキュメンタリーを作るうえで、これは欠点ではなく、美質である。撮ろうとする相手の生活空間にずかずかと踏み込むのではなく、「そっとお邪魔する」というたたずまいで溶け込み、いつしかその人たちと心を通わせる。だからこそ、驚くほど息の長い継続取材が可能になるのだろう。山口県の周防大島でお年寄りの介護に取り組む若い女性2人の奮闘ぶりを長期間追った「笑って泣いて寄り添って」シリーズも、佐々木さんの代表作の一つである。このタイトルには、地域で生きる人々の暮らしと哀歓を定点観測的に記録し続ける自身の制作姿勢を重ねているのではないか。映画版の「ふたりの桃源郷」はその到達点と言える。 鈴木嘉一(放送評論家・ジャーナリスト)
  • もう終始、感嘆しながら、貧弱な語彙でただ「すごい、すごい!」と叫んでいました。二人の生きる姿、暮らす姿が、その顔が、姿勢が、その声が、なんというべきか、ひとつひとつ本当にすごかった。それを淡々とカメラが捉えているのに、生み出された印象は全然、淡々としていません。凛として、大地そのもの。まるで大樹、土にかえるまで。
    すばらしい家族、特に三女夫婦にうたれました。ありがとうございました。家族のみなさんと、佐々木監督とスタッフに、心から感謝申し上げます。映画館で見ます!
    高畑勲(アニメーション映画監督)
  • 宗教や貧富の差などに関係なく、 全世界の人々に見てもらいたい映画だ。 特に、殺し合いをやっている(戦争をやっている)奴らに。 人類の平和の原点がここにある。 田川一郎(テレビプロデューサー)
  • おじいちゃんの連れ合いのおばあちゃんへの限りない敬愛と、おじいちゃんが天寿を全うするまで、いや死してなお恋い慕うおばあちゃん。超長期の地道な取材で描かれる崇高で究極の恋愛の形。水道もガスも電気も無く、文明の利便性とはまるで無縁の山奥の質素な暮らしの場で、いや原始的な暮らしの中だからこそ輝く男女の愛情。そして老夫婦を支える家族たち。かくも純粋でひたむきで、見る者を幸福感に包んでくれるこのドキュメンタリー作品は他に類をみない傑作である。 原一男(映画監督)
  • 稀なドキュメンタリー作品である。全編に流れる空気は、題名通りほのぼのとして穏やか。しかし、一画面たりとも揺るがせにしない二十五年におよぶ映像記録が、日本人の原点を正面切って、しかも静かに問いかけてくる。桃源郷とは天からの授かり物ではない。土地と自然に食らいついて得た祝福の場所。足かけ二十五年を見つめ続けるカメラの視線、あるいは映像編集は、奇跡に思われるほどの節度と敬意を保ち、ゆえに普遍性を獲得している。だからこそ、観客ひとりひとりが自身の親きょうだいの姿を映像に重ね、特別な物語として受け取るのだ。
    (※読売新聞映画評より、一部抜粋)
    平松洋子(エッセイスト)
  • 自分にはできないけれど、こういう生き方をしてみたかった。山口の自然を誇りに思います。 松村邦洋(タレント)
  • 人間の美しさをカメラが記録したドキュメンタリー。生きることの意味を私たちに静かに問いかけます。テレビの歴史に残る名作だと思います。奇跡のようなシーンの連続。子どもたちや若者たちに是非、観てほしい! 水島宏明(ジャーナリスト/上智大学教授)
  • 山で薪を割り、煮炊きし、動かないオンボロバスで寝起きする。そんなふたりを初めて映像で見たのは10年以上前になる。何だか無性に感動し、映像祭審査員だった私は1票を投じた。いま完結編を見て、何に動かされたのかやっとわかった。山で暮らしたふたりが全身で照らし出したのは、私たちの文明モデルのグロテスクさであり、そこに向かって私たちを駆り立てる政治の貧しさなのだ。やさしく、深く、怖い作品である。 吉岡忍(作家)

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