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熊本地震から9年半 被災したキク農家のいま…(熊本県)



熊本県甲佐町で作本浩志さん家族は、年間およそ65万本の洋ギク「マム」を育てています。その分岐点は熊本地震でした。

誠フラワー(甲佐町)の作本浩志さんは「大変だった時こそ、みんなで力を合わせながら乗り越えてきたというのがある。熊本地震を忘れることはないですよね。」と語ります。2016年の熊本地震で多くの農家が被災した中、作本さんのハウスも断水し、ほとんどの菊が枯れました。

自宅が全壊したため、仮設住宅へ移った家族。当時は長男の龍治(りょうじ)さんが、浩志さんとボクシングの練習する様子もみられました。

当時中学生だった長女の愛梨さんは、地震の後も菊を育てる両親の姿を見て、「パパが「日本だけじゃなくて、世界を目指す」て言うから、一緒に(やりたい)」と語っていました。

そして家族みんなで困難に立ち向かってきたのです。地震から9年半が経った14日、菊のまわりには、変わらぬ家族の絆がありました。

20歳になった龍治さんは、プロボクサーを辞めて花農家の道に進みました。龍治さんは「この仕事って結構厳しい世界だと思うんですけど、それでもずっと(両親が)やり続けていたという姿を見ていて、父を超えられる後継者になりたいと思っています」と話します。

長女の愛梨さんは、一時、別の仕事に就いていましたが、フラワーアーティストとして、菊に関わる決意をしました。そして、「両親が菊を育てているのを見て、 私の弟も後を継いだので、同じお花の業界だけど別のことで家に貢献したいと思って」と話します。家族の今の目標は「熊本の菊を世界へ」。

作本さんは、「いろんな困難にくじけずに立ち向かってやっていくんだという思いで生産しています。熱い思いをお花に込めて作っているので、大事なひとときに寄り添えたらと思って作っています」と語ります。

(10/15 13:15 熊本県民テレビ)

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