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25年の歴史に幕「どぅぎゃん」最終号発売の裏側に密着(熊本県)



人吉・球磨の情報誌「どぅぎゃん」。名物の「上から見たらここはドコ?」。廃校となった校舎の今を追跡した企画、そして農家にスポットを当てたコーナーなど、地元にこだわったディープな情報を伝え続けてきました。

そんな「どぅぎゃん」が、今週発売された300号をもって25年の歴史に幕を閉じます。最終号発売の裏側に密着しました。



10月10日。月間情報誌「どぅぎゃん」編集部。

■有地永遠子編集長
「もうちょっとちっちゃくてもいいかもしれん。普通の明朝体かゴシックかなんかの締まった感じがよか」



表紙には編集長手書きの「感謝」の文字。最終号に向けての打合せが続いていました。

■山本秋水 副編集長(電話)
「なんかこれでいいのかなっていう。人の顔が乗らなくていいのかなとか」

■有地永遠子編集長
「そうなると、手書きの文字がよかっかな〜…」

最終号には、あるこだわりが。「300号ということで、300人載せたい」そんな思いがありました。

■有地編集長
「本当にこう感謝が伝わったらいいな」

「どぅぎゃん」が創刊したのは今から25年前です。独自の視点で人吉球磨で話題の人やローカルスポットを紹介。

■有地編集長
「私たちのふるさとは魅力的なところだっていうことを何かみんなに感じてもらえるといいなと思いますけど」

5年前の熊本豪雨では被災者の生の声や再開した店を取材するなど、水害で傷ついた地域の人の心を支えてきました。その熊本豪雨から5年。編集長の有地さんは、月刊誌としての発行を終了することを決断しました。最終号の準備も大詰め。編集部のメンバーは連日人吉球磨の様々な場所を取材していました。

編集長がこだわった「300人の掲載」はというと…?


■有地編集長
「途中で撮れたか心配になって数えたらもうとっくに超えていて。超えててどうするかになったけど、そのまんま」



そして最終号となる300号がついに完成。支えてくれた人たちへの感謝の言葉。逆にスポンサーからはねぎらいの言葉。心に残ったふるさとの景色。400人近くの笑顔が詰め込まれた300号は、通常約60ページのところ、100ページに。どぅぎゃんを置いてくれている書店や店舗へは、発売日前にスタッフが手渡しで届けます。

迎えた発売日。書店では、どぅぎゃんを手にとる多くの人の姿が…



■買いに来た人
「孫が載っているもんで買いに来た」
Q2冊購入?
「最終号ということで保存用で1冊と手に取ってみる分のもう1冊」
Qお母さんは載られたことありますか?
「一応一回だけ。カラオケの発表会で」
「最後なんですね。寂しいなと思って」

人吉・球磨とともに走り続けた「どぅぎゃん」。

■有地編集長
「一緒に25年やってきたねっていうのが、読者の人や地域の人に一緒に感じてもらえる本にできたんじゃないかなって思います。ただ毎月一生懸命出してたけど、 本当に地域の人に根付いて、なんか愛してもらってたなと思うと、なんか今それでとても自分は幸せみたいな感じですね」

ふるさとを愛し、愛され続けた25年。これからも人吉・球磨のために。新たな形を探しながらどぎゃんは次のステージへ進みます。


(10/24 20:04 熊本県民テレビ)

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