■現役高校生が"マッチング"サービスで起業!部活での体験から「株式会社社長」に(熊本県)
熊本市立千原台高校で11月、現役の高校生が株式会社を作り社長に就任しました。生徒自身の体験に根差した新しいビジネスとは?
■千原台高校3年・本田結那さん
「選手が安心して競技に向き合える環境を作りたいと思い、事業化に至りました」
千原台高校3年の本田結那さん。高校生でありながら実は「会社社長」という肩書を持っています。本田さんが経営するのは株式会社KineLink。学校の部活動に対する理学療法士やフィジカルトレーナーなどの人材マッチングを手掛けます。
アイデアの元になったのは、自身のハンドボール部での経験です。
■本田結那社長
「私は高校時代に全治8か月のけがを2度経験しました。1度目は自己流のリハビリで再負傷しましたが、2度目はトレーナーの専門的な指導のおかげで全国大会へ復帰することができました」
専門トレーナーの必要性を感じた本田さんは、調査で部活動とトレーナー双方にニーズがあると判断しました。人材マッチングのアイデアは千原台高校の校長が代表の一般社団法人が開いたビジネスアイデアコンテストで最優秀賞を受賞。賞金30万円を法人登記の費用などに充てて会社を起業したのです。
■南弘一校長
「社会課題を解決するビジネスが、千原台高校から生まれたことをとても嬉しく思います」
本田さんは、おととし開設された情報ビジネス探究科の1期生です。3年になって所属した「起業ゼミ」で学んだことを基に自分のビジネスプランを「会社」という形で実現させました。
■起業ゼミ・池本千恵教諭
「一緒にやりながらびっくりしました。私も起業したことはなかったので実際に起業された方からどういう手続きを踏まれたのかとか、調べたりだとか。私も勉強になりました」
若いうちから起業に挑戦するメリットについてゼミの講師は…
■起業ゼミ講師・高橋亮平さん
「若くして20代、30代でスタートアップで成功している方々というのは、大体2社目か3社目で成功しているんですね。若いうちからまず起業を経験している。そういう人たちを増やす、これが大事かなと思います」
高校生活の中で社長としてがんばる本田さん。周りの友人は。
■友人
「クラスとか友達といる時は結構ふざけたりする場面が面白い子です」
「休み時間も起業に向けて頑張っていたので、すごいなと思いました」
高校生社長の本田さん、最初のビジネスは11月。校内の女子バスケ部にトレーナーを派遣しました。集金の日。初めての営業収入6000円です。このうち15%がKineLinkの仲介手数料で残りがトレーナーに渡ります。
Qどうでしたか。初めてお金受け取って
「いやまだ実感が全然ないです」
KineLinkの営業活動は「起業ゼミ」のゼミ生が社員として担い、校外の運動部にチラシを送ります。県内の高校の運動部は約1800あり、市場が広がります。
■男子高校生
「やっぱビジネスプランが立てられても起業できる人というのはなかなかいないと思うので、そこを行動できたことがすごいと思います。いい刺激をもらったというか自分にもチャンスがあるんだと思いました」
この日は必由館高校バスケ部からの依頼で初めて校外にトレーナーを派遣しました。
■トレーナー・谷ア一希さん
「部活って2年半ぐらい。2年4か月ぐらいじゃないですか。けがしたら終わりじゃないですか。なのでけがしない身体づくりは本当に大事だと思うんですよ」
依頼内容はけがをしないための体づくりです。
■男子部員
「めちゃくちゃ効いてます」
■本田結那社長
「ちゃんとしたフォームでちゃんとした筋肉が鍛えられる。それがトレーナーの一番大事な事」
来年3月に高校を卒業する本田さん。進学先の大阪でも大学生と社長の二足の草鞋を履き続ける予定です。高校生社長の夢がふくらみます。
(12/10 19:33 熊本県民テレビ)
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