■【悪臭】汚泥入りの「土のう袋」山中に放置 水俣市の業者に行政指導(熊本県)
廃棄物処理を行っている熊本県水俣市の会社に対し、県が行政指導を行っていたことが明らかになりました。指導で求めたのが汚水対策。住民からは悪臭被害を訴える声が上がっていました。
行政指導を受けたのは、水俣市月浦の廃棄物処理業「吉永商会」です。
県によりますと、吉永商会は芦北町の山中に大量の土のう袋を野ざらしのまま置いていて、一部の土のう袋から黒い水が流れ出ていたということです。
行政指導の対象となったのは芦北町に置かれていた土のう袋ですが、元々は水俣市の吉永商会の敷地内で管理されていたと県はいいます。実は約1か月前…。
■洲ア湧貴記者(9/18取材)
「吉永商会から200メートルほどのところに来ていますが、何か動物のような、獣のような臭いがします」
当時、KKTが水俣市内で行ったインタビューでも…。
■水俣市民
「ちょっと肥料臭いようななんとなく独特な臭いですよ ね。(臭いがするのは)ここ2〜3 年の話じゃないと思いますね」
「動物のフンみたいな臭いがした。そんなしょっちゅうじゃないですよね。風向きが変わったときにふと臭う時がある。きょうは臭いがきついなとかと思う時がある」
8月から9月にかけて、水俣市民から県保健所などに悪臭に関する複数件の相談が。市民団体は悪臭の原因として吉永商会の土のう袋を指摘していました。
吉永商会は、熊本市が下水処理した汚泥を堆肥化する業務を市から受託しています。県によりますと、土のう袋の中に入っていたのは処理済みの「汚泥」。
悪臭の苦情を受けて、土のう袋はその後芦北町の山中に運び出されていました。
県によりますと、今回の吉永商会の汚泥は処理がすでに済んでいるため、野外に置いていたことは「法令違反にはあたらない」としています。一方で屋根の下など野ざらしにならない場所で管理しなければならないといいます。
県は流れ出ていた黒い水が環境汚染などにつながる可能性があるとみて、吉永商会に黒い水を吸水すること、土のうをシートなどで覆うことを指導したということです。
吉永商会は今回の件に対し「担当者がいなくてコメントできない」としています。
(10/23 20:10 熊本県民テレビ)
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