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冤罪「松橋事件」国と県の捜査が違法だと求める裁判の控訴審始まる(熊本県)



40年前の殺人事件で犯人として服役した男性が再審(裁判のやり直し)で無罪となった冤罪「松橋事件」。国と県の捜査が違法だと求める裁判の控訴審が始まりました。

1985年に現在の宇城市松橋町で男性が殺害された冤罪「松橋事件」。殺人の罪などで服役した宮田浩喜さんが2019年に再審で無罪となりました。


宮田さんは地検と県警の捜査が違法だったとして国と県に賠償を求める裁判を起こし、亡くなった後は遺族が引き継いでいます。ことし3月、熊本地裁は「宮田さんの“自白”と矛盾する無罪を示す証拠が出てきたのに地検が有罪を求めたことは違法」として国に賠償を命じた一方で、県警については「取り調べに違法性はなかった」として訴えを退けました。

この判決を不服として国と遺族側が控訴し20日、福岡高裁で弁論が始まりました。

弁論で国は「熊本地裁が指摘した証拠は自白の信用性には影響せず、有罪を求めたことは合理的」などと主張し、違法とした一審判決を取り消すよう求めました。一方、遺族側の弁護団は「県警の取り調べは任意捜査の限度を超えている」などと改めて違法性を指摘しました。


■弁護団・村山雅則事務局長
「きちんと冤罪を生まないような自覚を検察官、警察官には持ってもらえるような判決を勝ち取りたいなと思っているところでございます」


(10/21 20:12 熊本県民テレビ)

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