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【詳報】「初めての服役で立ち直ることを期待」下松強盗致傷事件に金品回収役として関与した男に懲役7年(山口県)



去年、下松市の会社に侵入し男性に大けがを負わせ現金460万円あまりを奪ったとして強盗致傷などの罪に問われた金品回収役の男(22)に対し、山口地裁は懲役7年の実刑判決を言い渡しました。

去年3月、闇バイトなどで集まった少年(当時17歳)らが共謀し下松市の会社事務所に侵入、60代男性をバールで殴るなどし大けがを負わせ現金約465万円をうばった強盗致傷事件。

この事件で実行役の少年や指示役の男など5人が逮捕・起訴されるなどしています。

そのうち金品の回収役として関与した広島市の22歳の男は下松市での犯行後も邸宅侵入など大阪で別の2件の事件にも実行役として関与したとして強盗致傷などの4つの罪に問われていました。

■裁判の争点は男が強盗と認識していたか

初公判で男は下松市での強盗致傷事件について「強盗とは当時知らなかった」と容疑を否認していました。

裁判では男と共犯者の間で強盗をすることへ意思の連絡があったかが争点となり、強盗致傷事件の実行役となった2人が証人尋問を受けました。

2人は犯行前に上位の指示役からかかってきた電話をスピーカーモードで聞いていたところ、被告の男も電話に参加していて、「バールで頭は殴るな」や「財布があったら財布も取ってこい」などと指示されたと証言しました。

■2人の証言は信用できる

判決公判で山口地裁の安達拓裁判長は証人2人の証言には整合性があり、信用でき被告が犯行前から強盗と認識していたことが容易に認められると指摘しました。

その上で男が「強盗と知らなかった」と弁解しているのは真摯に罪に向き合って反省しているとまでは見受けられないとし社会復帰後の更生環境に不安が残るとしました。

さらに今回の犯行はバールで頭を殴るなど危険性が高く被害額も侵入強盗の事案の中で比較的重くその後も別の事件に関与している男の犯行は同種事案の中で中程度からやや重い部類に属すると評価。

一方、「男は22歳と若く、初めて服役することで立ち直ることが期待できる」とし男に対し懲役7年を言い渡しました。(求刑:懲役10年)

(10/23 19:40 山口放送)

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