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【みやっこタウン】架空の町で子どもたちが市民生活体験(岩手県)



宮古市でこのほど、子どもたちが架空の町で市民生活を体験するイベント・「みやっこタウン」が行われました。どんなイベントなのか取材しました。

店呼び込み 「いらっしゃいませー!いろんなものありますよー」

10月12日、13日の2日間行われた子どもたちによる市民生活体験、「みやっこタウン」。8回目の開催となることしは、市内の小学4年生から中学1年生まで、134人が参加しました。

最初に子どもたちに配られたのは、みやっこタウンの仮想通貨「べスカ」。1人1500べスカを手にしたところから市民生活がスタート。次は仕事選びです。ハローワークに張り出された仕事の中から気に入ったものを選び、さっそく働き始めます。

子どもたち 「よし、行きましょうどこだっけ」

こちらは、女の子たちに人気のネイルサロン。本職のネイリストからマニキュアの塗り方を教えてもらい、お客さん役に丁寧に施術します。仕事体験では、給料として15分の労働に対し500べスカがもらえます。

こちらは薬局。職種により最短で15分、最長60分の仕事があり、子どもたちは仕事の内容と給料のバランスを考えながら、様々な仕事を体験していました。

沿岸ならではの仕事・漁師も体験できます。他の職種と違い、獲れたアワビの数でもらえる給料が変わります。20分の漁師体験で、最高2000べスカ貰えるとあって、子どもたちも真剣です。

体験した清水川麻人くん
Q何個取れましたか?「14」
Q14個だと何べスカですか?「1500」

こちらの子は20分で1500べスカの収入。ほかの仕事の2倍以上のべスカを貰えます。でも、海の資源は限りがあります。子どもたちは、獲っていい時期や大きさが決められていたりと、様々なルールがあることも学んでいました。

清水川くん「税務署?」

仕事が終わったらいよいよ給料の受け取りです。まず向かうのは税務署。もらった給料からみやっこタウンに収める税金を支払います。

その後、銀行に申請してようやく給料が手元に届きました。

清水川くん 「漁師のやつだけだと1200円」
Q税金いくら取られましたか?「300円…悲しい」

給料から引かれた税金は、みやっこタウンの収入に。暗かった部屋に電気が通ったり、通れなかった通路が開通したりと、様々な公共事業に使われます。

開通 「ここ通っていいんですよね。えー便利!

子どもたちはみやっこタウンでの体験を通して、働く楽しさや税金を納める大切さを学びました。子どもたちに仕事選びや納税など、社会に出た時に必要なことを学んでもらおうと行われているみやっこタウン。年々内容をバージョンアップし、去年は市長選も行われました。

呼びかけ 「お願いしまーす…恥ずかしいよ」

ことし初めて行われたのは市議会議員選挙。3人の定員に5人が立候補し、熱い選挙戦が繰り広げられました。

訴え 「ぜひ渡辺翔太に一票お願いします」

2日目、選挙戦も残りわずか。投票を前に、各候補とも最後の訴えに力が入ります。迎えた投票。みやっこタウン市議会議員選挙の投票率は69パーセントで、開票の結果、初めてとなる3人の市議会議員が誕生しました。

仕事に納税、買い物などのほか、大学に通う事も出来るこの取り組み。参加した子どもたちは…

子ども
「やっぱり働かないとお給料ももらえないから、そういうところとか、あとは大変な仕事っていうのも体張ってるんだなと思いました」
「お金減るのは嫌ですけど、税金を納めることで新しいところが出来るみたいなのがあったので、新しいところが出来るなら別に税金を納めても良いかなって」

2日間に渡り行われた架空の町での市民生活。イベントを開いたNPO法人「みやっこベース」は、今後も子どもたちの意見を取り入れながら、より良い子どもの町を作っていきたいということです。

(10/24 18:41 テレビ岩手)

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