■初の発表「後発地震注意情報」とは 岩手県内は23市町村が対象(岩手県)
今回の地震で、気象庁と内閣府は9日未明、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を2022年12月の運用開始から初めて発表しました。この注意情報について改めて整理します。
【注意情報とは】
北海道から岩手県の沖合にある日本海溝・千島海溝では、過去に大地震のあとに間をおかずに、さらに大きな地震の発生が確認されています。このため内閣府と気象庁は想定震源域やその周辺でマグニチュード7以上の地震が発生した場合、およそ2時間後をめどに「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表します。今回の青森県東方沖を震源とする地震は、マグニチュード7.5と基準を満たしました。気象庁は、今後1週間以内に大きな地震が起きる確率はおよそ1%ですが、これは平常時の10倍にあたります。
【過去の例】
確率は低いものの、過去の例では2011年の東北地方太平洋沖地震・つまり東日本大震災が発生した2日前の3月9日にマグニチュード7.3の地震が発生していた例も含まれます。さらに1963年には千島海溝付近の択捉島南東沖で、マグニチュード7.0の地震が発生したわずか18時間後にマグニチュード8.5の地震が発生しています。
【全国】
注意情報の対象地域は、北海道から千葉県まで7道県182の市町村です。対象地域では、巨大地震が起きた場合に震度6弱以上の揺れや3メートル以上の津波が予想されます。
【岩手県】
岩手県内では、33市町村のうち23市町村が対象です。国や自治体から、事前避難は呼びかけられませんが、地震発生から1週間程度はさらに大きな地震発生に備えて、日常生活はしながらもすぐに避難できる準備が必要です。
【具体例】
具体的には、すぐ逃げられる服装で寝る、子どもや高齢の方と同じ部屋で寝る。寝るときは避難グッズを枕元におく。また、今のシーズンは防寒具なども忘れずに準備したいです。
日本海溝・千島海溝沿いは、そもそも大きな地震が多く発生する場所です。後発地震注意情報は2年に1回程度発表される可能性があり、情報発表の有無にかかわらず、普段から地震に備えておくことが大切です。
(12/09 18:55 テレビ岩手)
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