■いわてことし2025@気象・猛暑・津波(岩手県)
いわてのこの1年を振り返る重大ニュースを、シリーズでテーマ別にお伝えします。1回目は「記録的な夏」を始めとした「気象」と「津波」です。ことしは岩手県沿岸に「津波警報」や「津波注意報」が多く出された1年でもありました。
■2/6ワカサギ釣り
記録が残る1998年以降、『最も遅い解禁』になった、ことしの氷上ワカサギ釣り。
八幡平市50代
「もっと寒くなればガッと凍るんだろうけど、もう結構氷と雪の間に水が溜まって」「(ここまで来るのに)進まなくてさ。大変だった」
それでもこの日を待ちわびた人たちは…
夫婦「こんな感じです」「おお〜」「あちこちで結構笑い声が聞こえたりして楽しくやってます」
■4/16 盛岡サクラ開花
季節は変わり…こちらも待ちわびた春の便り。
吉岡アナウンサー「冷たい雨が降っていましたが、盛岡の標本木。あちら花が開いています」
去年より4日遅く、平年より2日早い開花だった盛岡のサクラは、3日後には満開に。
■4/19 岩手公園のサクラ
この日、岩手県内は一関市など3か所で早くも最高気温が25℃以上の「夏日」を観測しました。
■6/14 東北地方梅雨入り
ことしの東北北部の梅雨入りは平年より1日早く、去年より9日早い6月14日。
ここから、「記録的な夏」が始まります。
■6/18 ことし東北初の猛暑日
釜石市内で男性
「きょうはビックリするくらい暑い。6月ではないくらい暑い。きょうは特に。日差しが強いので熱中症には気をつけながら水分補給をしている」
この日、釜石・山田・一関で日中の最高気温が35℃を超え、東北でことし初めての「猛暑日」になりました。県内は梅雨明け前から各地で気温が上がる異例の暑さで、6月の真夏日の日数が過去最多、または最多タイになったのは26地点にのぼりました。
■7/8 盛岡
盛岡でことし初の「猛暑日」は『観測史上最早』
■7/9 盛岡
女性「ずっと室内にいたので、外に出たらこんなに暑いとは思わなかった」
盛岡で7月上旬に2日連続の「猛暑日」観測は『観測史上初』
■7/22 一関
一関で『観測史上最高』の38.3℃を観測。1994年に記録した38.2℃を31年ぶりに更新
高校生 「暑いです」「痛いです日差しが」
記者「それは扇風機ですか?」
高校生「そうです」
記者「これがないとダメ?」
高校生「そうですね。JK(女子高生)の 必需品です」
■7/25 奥州市江刺
奥州市江刺と北上市で1976年の統計開始以降『観測史上最高』
記者「この暑さどう?」
小学生「お茶を飲むのがおいしい」
江刺の7日連続猛暑日は、『観測史上最長』
■8/3 盛岡
江口アナウンサー「熱気に包まれる盛岡さんさ踊り。3日目のパレードを前に、会場はうだるような暑さとなっています。盛岡では101年 ぶりに観測史上最も高い37.2℃ まで上がりました」
盛岡の最高気温37.2℃は『観測史上最高タイ』
岩手県内のことし6月から8月の平均気温は、盛岡、大船渡、宮古ともに平年を3℃以上上回り、観測史上最高に。
県内34の観測地点のうち、20か所で年間の真夏日の日数が統計開始以降、過去最多になる「記録的な夏」になりました。
この暑さの中・・・
■7/30宮古市
防災無線 「岩手県に津波注意報が発表されました」
7月。ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とする地震の発生に伴い、岩手県を含む太平洋沿岸の広い範囲に津波注意報が出ました。釜石市でも高台に避難する人の姿が…
避難した人 「3.11のことを鮮明に思い出して」「すぐ避難した方がいいという感じで避難しました」
しかし…
スマホの警報音「津波です…警報になったね」
注意報の発表からおよそ1時間後、「警報」に切り替わりました。
日本から遠く離れた海外で発生した『遠地地震』による津波警報の発表は、2010年2月に起きたチリ中部の地震以来、およそ15年ぶり。久慈港で全国で最も高い1.4メートルの津波を観測しました。
この地震による津波で県内では沿岸の12市町村、およそ5万3000人を対象に避難指示が出され、およそ5000人が避難しましたが・・・
避難した人 「避難するのは当たり前なんですけど、暑さでちょっと疲れの方が出てくるという感じですよね」
避難所の暑さ対策に課題が残りました。
■11/10 三陸沖
11月9日。午後5時3分に発生した三陸沖を震源とするマグニチュード6.9の地震。三陸沖を震源とする地震としては2015年2月以来およそ10年ぶりの津波注意報でした。
■宮古市役所)
佐藤記者「宮古市役所です。避難をしてきた人たちが心配そうにテレビを見ています」
女性 避難者「(自宅が)海のそばだから夕飯も食べないで逃げてきた」
男性 避難者「やっぱり心配命が惜しくて」「収まってくれれば良いけど」
■12/8
そして12月8日。
青森県東方沖を震源とする最大震度6強の地震が発生。岩手県内では軽米町と一戸町で震度5強を観測しました。
防災無線「岩手県に津波警報が発表されました」
1年のうちに3回以上津波警報や津波注意報が発表されるのは、2012年以来13年ぶり。津波の高さは久慈港で国内では最も高い0.7メートル。宮古、釜石、大船渡で0.2メートルでした。
今回の地震で気象庁と内閣府は「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表しました。地震発生から1週間程度はさらに大きな地震発生に備えて、日常生活はしながらもすぐに避難できる準備が必要です。
久慈・避難した人「夜だったので、すごいびっくりしましたね。子どもも小さいし」
冬の寒い時期での避難となった今回の地震。避難所では毛布も支給され、避難した人が毛布をかぶって体を温めました。
冬の寒さ対策とともに課題になっているのは「車での避難」です。久慈市内では避難するためとみられる車で渋滞が発生しました。
男性「このへん来て、こんでいたからね」「20分くらいかな…」
津波の危険がある場合、国は原則『徒歩』での避難を呼びかけていますが、久慈市ではことし7月、津波警報が出た時にも車避難による渋滞が発生しています。
地形や地域の事情などはさまざまですが、「命を守るための避難行動」に対する課題が浮き彫りになった1年でした。
(12/11 18:52 テレビ岩手)
・TOP
Copyright(C)NNN(Nippon News Network)