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目指せ甲子園@盛岡大附属 チームと卒業生や保護者も心を一つに挑む(岩手県)



夏の高校野球岩手大会がいよいよ7月9日に開幕します。注目校をシリーズで紹介します。1回目は第1シードの盛岡大附属です。チームメイト、卒業生、保護者が心を一つに4年ぶりの甲子園を目指します。

6月19日、寮でOBからのビデオメッセージを真っすぐに見つめる選手たち。

(ビデオメッセージ)
去年決勝を戦った卒業生
「県大会で優勝して甲子園に行って、今まで行けなかったところまで行って頑張ってください」「ことしは自分たちのリベンジを果たしてほしと思います。頑張ってください」

OB(2021夏の甲子園経験)
「甲子園は自分たちの財産になります。OB・OGもみんなと同じ気持ちで戦います。一緒に頑張りましょう。応援しております」

メッセージを胸に刻んだ翌日。強烈な日差しにも負けず、グラウンドには気迫があふれていました。

卒業生の思いに特に胸を熱くしているのが1年の夏からショートを守る平野修至選手です。去年、花巻東に敗れた決勝で、1点差まで追い上げた最終回のラストバッターでした。

平野選手
「3年生と一緒に目指していたものが一球で見えなくなってしまったので、ことしの夏は自分にここぞという場面で回ってくるかもしれないですし気を緩めることなくやりたい」

甲子園に貪欲な選手たちは、技術だけでなく人間性も兼ね備えた一流の集団を目指しています。その姿勢は、海外出身の下級生への思いやりにも垣間見えます。

2年生のレギュラー台湾出身の許定捷選手。U-15台湾代表に選ばれた経験があり、ある憧れを胸に盛岡大附属の門をたたきました。

許選手
「毎日夜、テレビの前で日本のプロ野球を見ていた。日本のプロ野球選手になりたい」

俊足・強肩に加え、打力も向上し、2番打者でセンターを守るまでに成長した許選手は、言葉の壁をチームメイトと乗り越えてきました。

許選手
「毎回難しい言葉があるとき、先輩や同級生がみんなゆっくり教えてくれた。3年生の皆さんめちゃめちゃ優しい」

平野選手
「(日本語)もバッチリです。素晴らしいです。仲良いです。かわいいです」

心を育み、甲子園に行くにふさわしいチームを目指してきた成果は、春の結果に表れました。

準々決勝、準決勝と厳しい試合を逆転勝ち。さらに久慈との決勝では、延長タイブレークの10回に先に2点を勝ち越され、土壇場に立たされます。それでもその裏。3点を取り返して逆転し、サヨナラ勝ちで岩手の頂点に。

暑さの厳しい夏に向けて欠かせない投手の成長も光りました。

関口監督
「雨田(投手)が安定感をつけどの試合でもどんな場面でも任せられる投手に育った。軸になる投手が一人増えた」

サイドスローの雨田優海斗投手は、横に滑るスライダーを武器に春の県大会でおよそ16イニングを投げ、自責点わずかに1と優勝に大きく貢献。

去年夏の準優勝の原動力になった若林真大投手も経験豊富で、持ち前の打力に加え、投手力も向上しています。

そして、球児の保護者も思いは一つです。先週末、葛巻町内の球場で、甲子園春夏合わせて5回の優勝を誇る神奈川の東海大相模などを招いて試合が行われました。

実は、この招待試合、野球部の保護者会やOB・OGが中心となって開催し、運営しています。

松本勝則 野球部保護者会会長
「目的は甲子園なので、できたら招待試合で力をつけて同じチームで参加したチームで甲子園でまた会えればという思いは強い」

さらに盛岡大附属の選手たちが、岩手の子どもたちに野球を教える機会も設け、大切な交流の場になっています。

関口監督
「一番は愛情が育つのかなと思う。子どもたちに接することによって心に余裕が出たり、相手を思うことが出来たり、もちろん見方を応援することが出来たりとつながってくると思います」

坂本椿 主将
「今回の招待試合もそうだが、過去にもいろんなことでいろんな支えをもらっている。保護者の方やOBの支えは、自分たちにとってすごくパワーをもらえるエネルギーになっている。そのエネルギーを返せるように、甲子園に出て恩返しできるように一戦一戦頑張りたい」

盛岡大附属ファミリーで挑む夏の初戦は、14日の2回戦。花北青雲と盛岡第四の勝者と戦います。

(07/04 18:33 テレビ岩手)

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