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福島県内インフルエンザ患者数高止まり 対策は「マスク着用」と「換気」 収束の見通しは…専門家に聞く(福島県)



福島県内でも感染拡大が止まらないインフルエンザについてです。
3日に発表された最新の数字でも感染者が高止まりしていて、専門家は「マスクの着用」と「換気」が大きなポイントだと呼びかけています。

県が県内の医療機関で調査したところ、感染者数は前の週より減ったものの、依然「警報レベル」で高止まりが続く状況です。
*県内48医療機関定点調査 11月24日〜30日 64.81人(前週比21.9人減)

県内では104の学校で休校や学級閉鎖などの対応が取られています。

流行が続く状況に感染症の専門家は…
県立医科大学山藤 栄一郎主任教授
「今年は流行時期も前倒しになって、かつ立ち上がりも急で、過去最大級の流行になっているのは間違いない。要因としては一つはウイルスの変異。ウイルスの変異に加えて気候的にも今は少し気温が低くて、かつ乾燥もしているということで、インフルエンザウイルスには広がりやすい環境になっている」

ウイルスの変異、それに寒さや乾燥といったこのところの気候が影響しているといいます。
また変異により、ワクチンの効果が少し劣っていることなども背景にあると見られています。

私たちはどのような対策をとればよいのでしょうか。
県立医科大学山藤 栄一郎主任教授
「ワクチンを打つだけでなく、かつ感染対策が重要。これまではうがい手洗いと言ってきたと思うが、だんだん呼吸器のウイルス。インフルエンザ、コロナもそうだが、小さい粒子を吸い込んで感染することがわかってきたので、みんながマスクをすると効果が高まる」

コロナ禍では多くの人がマスクを着用したことで、インフルエンザの感染が劇的に減ったという事実があります。
それだけに、やはり手洗いなどに加え、マスクの着用が重要だといいます。

一方、換気も大切です。
県立医科大学山藤 栄一郎主任教授
「集団生活の中で感染しないようにみんながマスクをしてかつ漂っている空気中のウイルスの粒子を減らす、あるいは早く感染性を失わせる目的で換気をする。恐らく持続的にずっと換気をしていたほうが効果が高いと期待できます。こんな寒いのに窓を開けろというのかという意見もあるかと思うが、寒暖差が家の中と外と激しい時はそんなにたくさん開けなくても、空気が十分入ってくるので、空気の流れがちゃんとできている状態であれば、効果は期待できる」

そして最も気になる収束の見通しは…
県立医科大学山藤 栄一郎主任教授
「例年よりも流行の波が早くわーっと高くなったので早く収束することを期待はしたいが、こればかりは人の行動、感染対策、ワクチンとかでも変わってしまう。一概には言えないが、A型が今はやっているが、今後、B型が流行することもあるので早く収束する保証もないと思います」

山藤主任教授はインフルエンザで亡くなるケースがあることも挙げ、周りでそうした人を減らすためにもやはり、マスク着用など一人ひとりのこころがけを呼びかけています。
現在流行しているインフルエンザのウイルスは「サブクレードK」という新たな変異株が主流になっているという分析結果もあります。
蔓延防止に協力しながら早く収束することを祈るばかりです。

(12/03 18:43 福島中央テレビ)

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