■街なかへの出没も 相次ぐ熊の目撃 長期的な対策の要に…県がハンター養成スクールを開講(福島県)
街なかへの出没が問題となっている熊。12月1日も県内では目撃が相次ぎ、教育機関でも対策に追われました。一方で、長期的な対策の要とされるのがハンターの養成です。県もスクールを開講し対策を強化しています。
熊は今、冬眠する時期とされていますが、依然、目撃情報は後を絶ちません。12月1日は、須賀川市でも…警察などによりますと、午前8時すぎ、須賀川市立仁井田小学校の正門の向かいにある柿の木の下で、体長1メートルほどの熊1頭が目撃されたということです。
熊の目撃を受けて、学校は12月1日、屋外での授業を中止。今週中は、車での送迎を保護者に呼びかけたということです。
一方、こちらは福島市。JR福島駅に近い市の中心部にある曽根田や森合地区では、11月29日、30日と、熊の目撃が相次ぎました。その森合地区には、視覚に障がいのある子どもたちが通う学校もありますが…学校を訪ねると熊の侵入を防ぐため、門のとびらは常時、閉鎖。
視覚に障がいのあるこどもたちを熊の侵入から守るため、しっかりと対策がとられていました。
県立視覚支援学校 加茂 敬 教頭「この周辺にクマが出没したということを聞いて非常に本当に驚いている。今週1週間はクマ対策ということで安全面を第一に考えて外の活動(体育など)は、状況を見て行いたいと思う。命が第一だと思いますので、クマ対策をしっかりしていきたい。」
過去に例を見ないほど各地で出没する熊。人里への侵入を防ごうと、熊の通り道である、河川敷の樹木が伐採されるなど、対策が急ピッチで進む中。長期的な対策の要とされるのが…ハンターの養成です。
11月30日、福島市では、狩猟免許取得後、3年以内の人を対象とした県の「ハンタースクール」が開講しました。
県内では、免許を持ち、狩猟者として登録されている人は、昨年度で3900人あまりいます。しかし、多くの人が仕事を抱えていたり、高齢化が進んでいたりして、高度な技術が必要な熊の駆除をできるのは、わずかだといいます。
そのため、県は、今回のスクールでまずはシカやイノシシなどを捕獲できる若手のハンターを育成、将来的なクマ対策につなげていく考えです。
参加者は「ニュースを見てると熊の被害などがすごく多いので、自分も社会貢献できればと」と話しました。
県生活環境部 吾妻 正明 課長は、「なかなか狩猟の現場に出ることができなくて、やめてしまう人もいるので、まずは基本的な技術を学んでもらって、実際に山の中で狩猟するなど体験してもらいたい」
スクールでは今後、実際にわなや銃を使った猟はもちろん、命との向き合い方、そしてジビエの試食なども行うということです。
(12/01 18:53 福島中央テレビ)
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