■白バイ「特別訓練員」に密着 運転技術競う全国大会に向けて【徳島】 (徳島県)
警察の白バイ隊員、子どもの頃、一度は憧れたという人も多いのではないでしょうか?
その白バイ隊員の中から運転技術を競う全国大会へ向けて選抜された、特別訓練員を取材しました。
■県警交通機動隊の白バイ隊員
県警交通機動隊の白バイ隊員。
鍛え抜かれた運転技術で、重さ300キロ以上の白バイを操る姿はまさに、人車一体。
14人の隊員は日々、厳しい訓練を積み重ね、交通指導や取り締まりに当たっています。
■「特別訓練員」唯一の女性隊員
(記者)
「午前7時です、早朝にもかかわらず、白バイ隊員たちの訓練が始まりました」
その白バイ隊員の中から全国大会へ向けて選抜されたのが、4人の「特別訓練員」です。
その中に女性は一人、森下葵巡査です。
白バイ歴は2025年で3年目ですが、特別訓練員としては1年目です。
森下さんは幼いころから、白バイ隊員を目指していました。
■「警察24時」がきっかけ
(県警交通機動隊第一小隊・ 森下葵 巡査)
「小さいときにテレビで見た女性警察官が、白バイ隊員になるための訓練をする警察24時のテレビを見て」
「女性でもこんなカッコいい仕事があるんだと思って、志すようになりました」
念願の白バイ隊員、そして「特別訓練員」に選ばれた森下さん。
しかし、順風満帆に見えるその道のりは、決して平坦なものではありませんでした。
■白バイの重さは300キロ以上
白バイの重さは300キロを超えており、女性で小柄な森下さんにとっては苦労の連続でした。
(県警交通機動隊第一小隊・ 森下葵 巡査)
「最初、外に出るまでの間に訓練をするが、まずはバイクを起こすところからはじまり」
「(バイクを)押して歩くというのが、体力的に力もあまりなくとても苦労した」
それでも地道に努力を続けた、森下さん。
■運転技術を競う全国大会へ
特別訓練員に選ばれた4人で出場する、10月に茨城県で開催される白バイの運転技術を競う全国大会に出場します。
そのため、日々の業務の一方、全国大会に向けた訓練を続けています。
猛暑日となったこの日も、全国大会の競技種目でもあるバランス走行操縦と、傾斜走行操縦にひたすら励んでいました。
(県警交通機動隊第一小隊・ 森下葵 巡査)
「すいません」
(県警交通機動隊第一小隊・南後翔 隊長)
「もっと体使っていかないと、擦った?」
(県警交通機動隊第一小隊・ 森下葵 巡査)
「擦りました」
(県警交通機動隊第一小隊・南後翔 隊長)
「やり方変えたら、最初から出来る人はいないから」
「イメージを持って、出来るようにように練習する」
全国大会ではコーンに当たると減点、転倒は失格と、厳しい状況下でタイムを競い合い順位が決まります。
(県警交通機動隊第一小隊・ 森下葵 巡査)
「お疲れ様でした」
「監督の指摘してくれたところを少しでも良くしようと、意識して練習を重ねてました」
「アクセルワークやブレーキングがはやいところがまだ直せてない」
「もっと訓練を重ねていく、自己ベストを出して上位入賞目指して頑張ります」
■隊長も期待
(県警交通機動隊第一小隊・南後翔 隊長)
「特別訓練1年目ということで、技術的にはまだまだこれからだが」
「温厚な性格なんですが、白バイ乗って走るときはアクセルをいっぱい開けて、少しでも上を目指せるようにがんばってほしい」
■トライアル走行も特訓
常に変化する交通環境の中で、瞬間的に最適な判断と行動が求められます。
トライアル走行操縦と呼ばれるこの競技は、スピードを競うわけではありません。
自然の地形の中に設定されたコースを走行させ、足つき・転倒などが減点対象となります。
この他、全国大会では災害現場を想定したモトクロスと呼ばれる競技もあります。
(県警交通機動隊第一小隊・南後翔 隊長)
「あんまり滑らしすぎないように(タイヤを)食いつかせて走る」
「 優しいクラッチワーク・アクセルワークを重点的に練習しましょう」
走行中、様々な事態に遭遇することを想定されたコースで、安全に、そして的確かつ俊敏な判断をする高度な操縦技能が必要になります。
「よっっしゃー」
(交通機動隊第一小隊・ 戎谷元気 巡査)
「タイムを出すにはアクセルを開ける、スピードを出すのが一番」
「スピードを出せる距離があるところは、思い切ってアクセルを開けるようにしている」
「まだまだ若いチームなので伸びしろがあるため、これから訓練を頑張りたいと思う」
10月の全国大会に向けて訓練に励む「特別訓練員」の4人、そのすべては県民の安心安全のため、白バイ隊員たちはきょうも走り続けます。
(07/14 18:45 四国放送)
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