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鳴門市の職員が企画から出演まで YouTubeで魅力発信【徳島】(徳島県)



みなさんは、鳴門市の職員が自ら出演する、市の公式YouTubeチャンネル「鳴門市KoHoさん」をご存知でしょうか。

公務員の堅いイメージを払拭しようと奮闘する、制作現場を取材しました。

慣れた様子で撮影を始める2人、鳴門市の職員です。

鳴門市公式YouTube チャンネル「鳴門市KoHoさん」は4年前、鳴門市の魅力を再発見してもらおうと開設されました。

動画は職員が企画から撮影・編集まですべて手掛け、週1回の投稿を目標に活動しています。

YouTube を制作するのは、秘書広報課の6人。

6人は毎月発行する広報紙などの業務をこなしながら、YouTubeにも出演しています。

現在、中心となってYutube制作を行っているのが、入庁5年目の小笠葉奈さんです。

この日は、次にアップするYouTubeの編集作業を行っていました。

(主にYouTubeを担当・小笠葉奈さん)
「鳴門市の魅力を、職員の目線でみなさんに届けるのが大きなテーマ、公務員の堅いイメージを払拭するような動画を心がけている」

動画編集は未経験だった小笠さん。

2年前に配属されてから、1から勉強しました。

視聴者が飽きない動画を作ろうと、効果音やBGMにもこだわって制作しています。

(鳴門市 秘書広報課・小笠葉奈さん)
「YouTubeにあげる以上、職員だからという甘えはきかない」
「面白いことが起こったら漫才的な突っ込みをテロップ上で入れたり、感想を入れたり」
「視覚的にも面白い動画を作れるように頑張っている」

(企画会議)
「季節感で動画とっておいて、この季節になると検索に引っかかってくるような仕掛けがあってもいいかも」

12月に投稿する、YouTube の企画会議が行われていました。

より多くの人に見てもらえるよう、全員が意見を出し合います。

副課長の藤田貴美子さん、4年前に市の公式YouTube チャンネルを立ち上げたメンバーのひとりです。

(鳴門市 秘書広報課・藤田貴美子 副課長)
「ターゲットを20代から40代の若者から、子育て世代の方に見ていただきたいなっていう思いのもと」
「紙面だったら限りがあるけど、動画だったら限りなく伝えられるってところがメリットかなって思って、動画作成をしていた」

とはいえ、なぜ公務員自らが出演し、「面白さ」を求めるスタイルになったのでしょうか?。

(YouTubeを立ち上げた1人・妹尾雅彦 係長)
「たまたま最初の広報のメンバーが、キャラクターが濃いメンバーが集まっていたので、そのまま発信すれば面白いんじゃないかと思って」
「僕たちのそのままの言葉で、なるべく情報発信するというのを心がけてスタートした」

(4月から秘書広報課に配属・石川萌さん)
「素直に思ったことを言うのがいいと思うんですけど、実際にいってみたら言葉にするのが難しい」

(鳴門市 秘書広報課2年目・山下裕生さん)
「経験していないとなかなか(言葉が)でてこないので、これからも経験を重ねて頑張っていきたい」

また、ユーチューブだけでなく、インスタグラムやXでも、工夫した撮影で鳴門市を全力でPRしています。

実際の動画撮影はどう行っているのか?

この日は2人で、鳴門教育大学を訪れました。

学生にキャンパス内を案内してもらい、職員が大学生活を体験するという企画です。

学生の緊張がほぐれるようコミュニケーションを上手くとりながら、打ち合わせを進めていきます。

動画撮影するのは自分たち。

出演者の立ち位置や、カメラの画角などの微調整するのはもちろん、演出や構成も考えながら、スムースに撮影を行います。

「今回きていただいた、さんちゃんとあーちゃんのお2人に、鳴門教育大学を案内してもらおうと思います」

撮影をしながら終始楽しんでいる姿が印象的な2人。

それでも、動画撮影には難しいと感じることがたくさんあるといいます。

(鳴門市 秘書広報課・妹尾 雅彦 係長)
「広報誌面やテレビ広報を担当していて、ある年にこのYouTubeを任されるようになったので」
「そこから少しずつ勉強して今に至っています」
「音がうまく拾えなかったり、撮れているなって思っても、実際持って帰ってチェックしたら、思った画じゃなかったりというのはけっこうある」
「編集しながら、『こう撮ればよかったな』が、反省点として次に生かせるようにしています」

(鳴門市 秘書広報課・小笠葉奈さん)
「鳴門は四国の玄関口として交通アクセスもいい、鳴門というブランドは野球、渦潮、知名度はあるけど」
「鳴門っていう名前だけで、実際どんな場所かわからない、渦潮以外どこにいったらいいかわからないっていう観光客もいるし」
「鳴門市民の方も、何もないっていうようなお話を聞くことも多い」
「そうじゃないよ、市の職員がいろんな鳴門のいろんな面を動画で発信していって、鳴門ってこんなところがあるんだ面白い場所だなって思ってもらえるように」
「市民の方にとって、もっともっと身近な存在になれればと思っています」

公務員という肩書に捉われない、楽しく面白い動画づくりで、これからも鳴門市の魅力を地域の人のみならず、世界へと発信していきます。

今回の鳴門教育大学との撮影のように、2025年から地域の事業者との「コラボ動画」も始めたそうです。

職員が出演して柔らかいテイストで伝える、こんな動画は県内の自治体では珍しく、鳴門市全体を巻き込んだユーチューブになっていくといいですね。

(12/01 18:05 四国放送)

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