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暴れ屋台の石段上り 高校生2人に注目!【徳島】(徳島県)



吉野川市の川田八幡神社で10月22日、秋祭りがおこなわれ、名物の「暴れ屋台の石段上り」が披露されました。

氏子たちの勇敢な姿と、祭りに熱中する2人の高校生に注目です。

ふりしきる雨。

そんな中、執り行われた吉野川市川田八幡神社の秋祭り。

江戸時代から続く「暴れ屋台の石段上り」が名物の伝統の祭りです。

屋台を担ぐのは、各地元の氏子たちですが、人口減少や高齢化により全盛期には14台あったとされる屋台も、現在は「町組」と「古堂組」の2台のみになりました。

そんな中でも、この祭りを受け継いでいこうと人一倍、祭りへの思いが熱い2人の高校生がいました。

藤友美波さんと熊代倭さんです。

■2人の高校生

藤友さんは、徳島科学技術高校に通う3年生。

これまで担ぎ手は男性のみでしたが、祭りへの熱い想いが周囲を動かし2024年、史上初めて女性の担ぎ手となりました。

一方の熊代さんは、先日フォーカス徳島で紹介した高校生審判員。

彼が高校球児ではなく審判員の道を選んだ理由こそ、このお祭りに熱中するためでした。

「もういけー!」
「せーの」
「さーせい」

そんな2人をはじめ、多くの人の熱い気持ちが一つになって、いよいよ石段を駆け上がります、石段は約50段。

屋台の重さは2トン越え。

藤友さんは全身を使って、懸命に屋台を抱え上げます。

そして、熊代さんも威勢よく掛け声をかけながら雨の中、必死に屋台を担ぎ上げます。

「せーの」
「さーせい」

石段を上ること約10分。

無事に神社の境内へと屋台が上がり切りました。

(徳島市から)
「屋台をあげるんはね、ほんまにすごい」
「今もこんな人がいると思わんかった」

(親子3代で祭りに参加)
「これから受け継いで、また来年・再来年と地域が、祭りが開催されたらいいと思う」

(町組屋台リーダー・中谷亮太さん)
「みんなこの地域で育って、お祭りへの思いは強いと思うので、協力しあって上げれて嬉しい」

こみ上げる達成感。

本気で喜び合う姿からは、その過酷さと氏子たちの祭りへの熱い思いが伝わってきました。

(徳島科学技術高校・藤友美波さん)
「上がるか心配だったんですけど、良かったです、来年もします」

(徳島科学技術高校・熊代倭さん)
「しんどかったですけど、頑張って上がれました、最高です。最高のお祭りでした」

祭りが地域をひとつにし、人々の心を熱くする。

祭りに青春を捧げる若者たちが、これからもこの伝統を受け継いでいきます。

(10/23 18:09 四国放送)

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