■県南の魅力を3冊の写真集に 元県職員の男性が自費出版【徳島】(徳島県)
県南の海や山などの豊かな自然、そして、そこに住む人々の営みを写真に撮り続けている男性が海陽町にいます。
このほど、その活動をまとめた写真集が販売されました。
写真に込めたこだわりや想いに迫りました。
(豊成アナウンサー)
「んっ!?何だろうこの本?、海部パワースポット88箇所プラス」
「ニュースまであまり時間がないんだけど、なんだかとっても気になるタイトル…」
「うわー、海部エリアのきれいな景色がいっぱい」
「あっここ見たことある。へーこんなところもあるんだ」
「なになに『礫禅窟』、修験道の道場。過去に天然記念物の立派な杉の木があったんだ」
「へー、全然知らなかったなー」
■3冊の写真集
県南の魅力が詰まった3冊の写真集。
自費出版で2025年8月に発売されました。
タイトルは、「海部パワースポット88箇所プラス」に「那賀パワースポット88箇所プラス」。
そして「祭囃子が聞こえる」。
いずれも写真だけでなく、その場所やシーンについての説明文が添えられています。
まさに県南の魅力が詰まった3冊。
これらを製作・出版した男性が海陽町にいます。
■「これ撮っている人はまずいない」
(県南の写真集を作った・大下尚さん)
「ガイドブックあるが、もうちょっと情報が欲しい。写真もきれいな方が良いと思い、自分でやってみようかなと」
写真家、大下尚さん62歳。
長年、県南を撮り続け、その魅力を誰よりも知るといっても過言ではありません。
(写真家・大下尚さん)
「竹ケ島の感じがよくわかるのはここしかない、一番シルエットがきれいなところ」
「古道とか遊歩道をよく歩いていた、その中で良い景色を見つけていた」
「これ撮っている人はまずいない」
「竹ケ島の人に見せるとすごく喜んでくれる」
「普段見ている世界で良い写真が撮れたら、見逃している写真があると考えてやっている」
■県職員時代にカメラはじめる
撮影に同行させてもらいました。
(写真家・大下尚さん)
「ほぼ最初は自己流でやっていて」
小松島市で生まれた大下さんは、両親の仕事の関係で美波町や阿南市、那賀町と県南の町を転々としました。
そして今から約20年前、県の職員として観光に携わった時、カメラと出会いました。
(写真家・大下尚さん)
「写真って1回撮ったら終わりじゃなく、何回も行かないといけない」
「気候条件、時間帯いろんな条件があるので、それを見つけるのに何回も行く」
「ここはすごく景色が良い、撮る場所がいくらでもある。しかもそれがほぼ知られていない、面白いな」
やってきたのは牟岐町の「モラスコむぎ」。
ここで見られる小島、「松ヶ磯」を撮影します。
(写真家・大下尚さん)
「潮が引くと島に道が通じ、渡れるようになる」
「通常みんなここから見るのが定番、この風景が一番知られている風景」
(写真家・大下尚さん)
「わたしはここからの写真じゃなく、あそこの防波堤から撮ります」
あまり知られていませんが、干潮時に渡ることができる松ヶ磯には「沖島神社」という神社があり、防波堤やそこへ至る遊歩道から撮ることで、神社の鳥居を正面から捉えることができます。
大下さんが写真集に採用したベストショットがこちら。
(写真家・大下尚さん)
「遊歩道が良いアクセントになっています」
「自分たちが知っている景色だけでなく、こういう角度で見たらもっときれいだと知ってもらいたい」
長年の努力の結集である3冊の写真集、現在は道の駅日和佐と太龍寺ロープウェイの2か所のみで販売されています。
■地元の人に見てほしい
(道の駅日和佐のスタッフ)
「(県南のことを)すごく見ていると思う、わたしも美波町に住んでいるが、知らなかった一面、新たな発見がある」
「観光客はもちろんだが、ぜひ地元の人に見てもらいたい」
■気になる名前
ひとつ気になることがあります。
奈佐和彦? 那賀野鉢朗? 著者の名前が違う。
(写真家・大下尚さん)
「名前は、その土地その土地にちなんだ名前をあえて使うことで、その土地をPRできる」
「自分の名前を出すよりも、売り出したいものが自分じゃなく、その土地その土地のこと」
■伝えたいのは…
知らないなんてもったいない。
伝えたいのは、県南が誇る景色と営みの美しさ。
写真家、大下尚さんはライフワークとして、これからも県南の様々な魅力を発信し続けます。
(写真家・大下尚さん)
「人が見てアッと思わせるような写真が撮りたい、それを見てここってどんなところ良いところだとわかってもらって」
「この土地のファンになってもらい、来てほしい」
すべて自費出版で、オンライン販売はされていません。
今後、木頭と神山版も出す予定だそうです。
写真集を自費出版した男性をご紹介しました。
(10/15 18:04 四国放送)
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