■国内最古の発見と判明 若杉山辰砂採掘遺跡の木片【徳島】(徳島県)
阿南市にある国指定の史跡「若杉山辰砂採掘遺跡」で、2024年末に採取された、火を利用していた跡の「木片」が、専門機関による調査の結果、弥生時代後期のものだと判明しました。
火を使った採掘方法としては、これが国内最古の発見であることがが証明されました。
阿南市水井町にある「若杉山辰砂採掘遺跡」は、弥生時代後期から古墳時代にかけて、「辰砂」を採掘していた史跡です。
阿南市などが前年末に行った調査で、「辰砂」を採掘する時に火を使う採掘方法「火入れ法」を使っていたとみられる黒い「木片」や「すす」の痕跡が見つかりました。
市では、4月に見つかった「木片」の年代測定調査を専門機関に依頼。
その結果、1世紀から3世紀、弥生時代後期から古墳時代初期のものとわかりました。
「辰砂」はこの時代、死者を弔う儀式などに使われていた赤色の顔料「水銀朱」の材料で、火を使った採掘方法としては、これが国内最古の発見となりました。
阿南市文化振興課の向井公紀係長は「科学的に証明され喜ばしい」「今後の阿南市や国内の研究に有意義な成果だった」と、コメントしています。
市は2026年度、さらなる調査をおこなう予定です。
(10/22 18:17 四国放送)
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