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再公募も参加表明なし どうなるの?新ホール【徳島】(徳島県)



事業の継続か中止か、新ホール整備計画は大きな岐路に立たされています。

建設地変更をめぐる徳島市との新協定の締結や公募の中止、県議会での議論など、主な動きをまとめました。

■4月

(後藤田 知事)
「(新協定締結は)徳島市長のご英断に心から敬意を表したい(新ホール整備に向け)大きな一歩、スタートが切れたと」

2025年4月、県と徳島市は新ホールの整備を巡り、文化センター跡地で整備するとしたこれまでの基本協定を終了させ、建設地を「藍場浜公園西エリア」とする新たな基本協定を結びました。

建設地変更は中心市街地のまちづくりの見直しを図る、後藤田知事の構想に端を発するものでした。

■5月

5月には、設計・施工を一括して行う事業者の募集を開始。

事業費は約172億円、完成時期は2030年の2月末としました。

しかし・・・。

■7月

(後藤田 知事)
「全国で入札不調が頻発化しております」
「どういった形にしていけば、新ホールが早く建つのかということを早急に研究したい」

結局、締め切りまでに参加を表明する事業者は現れず、県は公募を中止します。

要因として後藤田知事は、建設業界の労働力不足などをあげ「驚きはしない」と発言。

県は再公募への課題を検討するために、建設関係者や業界団体にヒアリングを行いました。

ヒアリングでは「資材高騰で事業費の上限内に納めることが難しい」とする意見や、二転三転してきた県のホール計画に参加するリスクを指摘する意見もありました。

■9月

県はヒアリングの結果をもとに、参加要件を一部緩和する一方、金額や工期は変更せず再公募する方針を示したものの、議員からは厳しい意見が相次ぎました。

(自民党県民会議・北島一人 議員)
「焦りが非常に見える、早いだけがいいんじゃないと思う。ここまで来たら」

(新しい県政を創る会・仁木啓人 議員)
「そろそろね、安くするのは難しいとかの話の一歩手前で、これって見誤ったんじゃないですかって」

(真政会岡 佑樹 議員)
「早くて安くてそこそこのものを作ってくれなんて、誰も思っていない」

■10月

それでも県は、10月3日に再公募を開始。

ヒアリングで「厳しい」と指摘する意見があった、「事業費」は変更しませんでした。

(後藤田 知事)
「(公約の任期とは)1期目の4年の間っていうのが、当然常識的なんだろうと思う。それ(任期中の着工)を目指して頑張る」
「最小コストで最大の効果を出す、事業費・工期そういったものもですね、しっかり守る挑戦を今させてもらっている」

9月定例会の閉会後に、「挑戦」と話していた後藤田知事。

しかし、結局今回も参加の意向を示す事業者は現れませんでした。

人件費や建築資材の高騰で、公共施設事業の入札不調が全国で相次いでいることは事実です。

事業費を上げてでも3度目の公募を行うのか、新ホール整備計画そのものをストップさせるのか。

県に残された道は大きく分けてこの2つです。

12月3日から始まる県議会本会議で、後藤田知事は何を語るのか。

激しい論戦が予想されます。

(12/02 18:39 四国放送)

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