ちひろとみすゞTime

ちひろとみすゞの朗読Time

6月15日にご紹介した金子みすゞの詩

『蛙』
この詩の中の蛙は、雨が降らなきゃ「なまけてる」と思われ、雨が降れば「お前のせいだ」と言われる憎まれっ子になっています。心がやさぐれてしまった蛙には、綺麗な虹さえも、自分をバカにしているように思えてくる、なんともかわいそうな詩です。でも私たちも、こういうこと、経験していると思います。気持ち次第で、綺麗なものも綺麗に見えず、例えば親切さえもバカにされているように思えてくる。気持ちって、大事ですね。自分の心がいつも自然体で、ひねくれないでいられること。それには、自分を信じる気持ち、強い平常心が大切ですね。心のバランスが乱れやすい梅雨の季節。穏やかに過ごせますように。
 
『不思議』
歌にもしている好きな詩のひとつです。子どもがいろんなことに疑問を持つ心を、大人に「あたりまえだ」と笑われてしまう残念さ。それをもこの詩では、「不思議」だと表現しています。いろんな想像が膨らむ子ども心、その「なぜ」という気持ちから、未来の専門家が生まれるかもしれない。その可能性も、周りにいる大人の影響は大きいかもしれませんね。

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